人世100年時代と言われている昨今、例えば65歳で定年退職した場合、残りの人生は35年もあります。
現役時代に十分な蓄えがあり、多くの退職金をもらった方は、定年後に年金生活者となっても安泰でしょう。
一方、このような方は少数派で、多くの高齢者は定年後の生活に経済的不安を抱えています。私もそうちの一人です。
しかし、定年後に働くにしても、特殊な技能を持っている方は別として、条件のいい働き口はあまりないのが現実です。
例えば、定年までデスクワークをしていた人は、肉体労働はやりたくないだろうし、そもそも体力的に無理ですよね。しかも低賃金です。
そこで、私が高齢者におすすめするのがFX(外国為替証拠金取引)です。
FXは高齢者におすすめの仕事 少額資金で開始・日銭稼ぎOK
FX(外国為替証拠金取引)とは?
FX(外国為替証拠金取引)は、外貨を売買することで、収益を狙う取引です。
この取引には、米ドル – 円取引(ドル/円取引)、ユーロ – 円取引など、多数の通貨についての取引があります。
例えば、ドル/円取引では、ドルを買ってその後ドル高(円安)になったところで売り決済すると、売値と買値 (詳細には買値+スプレッド) との差額が利益になります。
スプレッド(spread)について
スプレッド(spread)は、取引通貨の売値(Bid)と買値(Ask)の価格差です。この価格差がFXにおける実質的な取引コストであり、為替手数料となります。
ほとんどのFX会社は取引手数料が無料なので、スプレッドが実質的な取引コストになります。
取引コストが高い→スプレッドが広い、取引コストが安い→スプレッドが狭い、となります。
単純には、このスプレッドがFX会社の利益になります。
詳細には、FX会社では、客から注文を受注すると、注文とは反対方向に売買リスクが発生します。
この売買リスクの解消のため、FX会社は、カバー先金融機関において注文と同じ方向へ取引(カバー取引)を行います。
この場合、FX会社は、カバー取引ができるレートに変動リスク分を上乗せして客に提示します。この変動リスク分(上乗せ分)がスプレッドになります。
具体的には、ドル/円(USD/JPY)の売値と買値の価格が「100.00円-100.03円」であれば、その差額「3銭(=0.03円)」がスプレッドです。
この場合、ドル/円を1Lot(=1万通貨)取引すると、300円(=0.03円×10,000)の取引コストが発生します。
FXは少額資金で始められる
例えば、通貨ペアが米ドル/円の取引で、米ドル/円が1米ドル=100円の場合、40,000円の資金(必要証拠金)で10,000米ドル相当額の取引(レバレッジは25倍の取引)ができます。
これが、FXが少額資金で始められる理由です。
なお、必要証拠金の金額は、契約するFX取引の会社によって異なり、取引する通貨によっても異なります。
さらに、FX では通貨を通常1日に何回も売買します。いわゆるデイトレードです。FX ではこのデイトレードが上記のように少額資金でできるのです。
一方、株取引の場合、株を1日に何回も売買するには証券会社と信用取引を契約することが必要です。
株の信用取引の証拠金は最低30万円であり、FXの場合と比べて高額になります。
まずはデモトレードから始めましょう!
FXも株式投資も同じですが、初めて相場に参加して勝つのは通常無理です。仮に勝ったとしても勝ち続けるのは無理です。
FXや株式投資は勝ったり負けたりしながら、トータルで利益を上げていく投資方法です。
そのためには、まずはデモトレードが可能なFX会社と契約し、デモトレードから始めましょう!
デモトレードは無料で始められます。
例えば、DMM FXであれば、デモトレードの口座を開設すると、デモトレード用の資金として口座に500万円支給され、それを使ってデモトレードできます。
え~!500万円!なんと高額な…と思いますが、ご安心ください。あくまでデモトレードです。
デモトレードの可能な期間は3ヶ月です。その3ヶ月の間にFXの勉強をしながらデモトレードをしてFXの技術を高めるのです。
その結果、FXで稼げると思えば、FXの本口座を開設し、取引する通貨ペアに必要な証拠金を口座に入金して本取引を開始します。
一方、もし、FXは自分には向いていない、続けるのは無理と思えば、FXの本口座の開設を見送ればいいのです。それまでの間に費用は一切かかりません。
あるいは、一度FXを経験してみたければ、FXの本口座を開設し、売買に必要な証拠金(例えば5~6万円)を入金して、実際に売買をしてみるのもいいと思います。
なお、デモトレードをする場合、デモトレードだからといって遊び感覚ではせずに、本当に自分のお金がかかっているつもりでやりましょう。
そうしなければ、デモトレードをしても上達は難しいので。
FXの勉強のし方
FXで利益を上げるのは、株取引同様、容易ではありません。初心者が今日から始めて早速利益を上げることは難しいでしょう。
パソコンの画面の向こうには海千山千の強者がひしめいていますから。
なお、ビギナーズラックでたまたま勝つこともあるでしょうが、1か月なり1年なりのトータルで勝たなければ意味がないのです。
じゃなんでそんな厳しいFXを勧めるの?しかも高齢者に⁈
と思われるでしょうが、正しく訓練すれば全員とは言いませんが、勝てるようになるのです。退職された高齢者は時間もたっぷりありますし。
インターネット上やYouTubeにはFXを勉強するための情報が溢れています。FXの勝ち組の人達が手法やノウハウを公開しています。その気になればいくらでも勉強できます。
ただし、FXトレードの手法は、手法を公開している人の数だけあるように思います。ですので、自分にあった手法を見つけたら、その人の手法を集中的に習得するのがいいと思います。
なお、情報は、実際に自分でトレードして利益を上げている人の情報のみを参考にするようにしましょう。中には自分でトレードせずに、商材を売りたいために、一般論を披露するだけの人もいますから。
FXの勉強では、少なくとも、グランビルの法則やダウ理論、移動平均線、水平線の弾き方、トレンドラインについては理解しておきましょう。
FXの勉強は、デモトレードと合わせて行えば理解しやすいでしょう。
FXの勉強に関し、例えば「維新の介」さんは、YouTubeなどで分かりやすく有益な情報を多量に発信されています。
FXの口座開設における年齢制限について
FX会社では、口座開設にほとんどの会社が年齢制限を設けています。株取引の会社にはほとんどないことですが。
これは、レバレッジ(証拠金に対する取引可能な金額の倍率)が最大25倍と大きいためでしょうね。
FX会社 | 年齢制限 | デモ取引 | 詳細な記事 |
DMM FX | 75歳以下 | 有:3ヶ月 | DMM FX |
松井証券 | 上限の制限無 | 無 | 松井証券 FX |
みんなのFX | 80歳未満 | 有:無制限 | みんなのFX |
FXTF | 75歳未満 | 有:30日 | |
GMOクリック 証券FXネオ | 80歳以下 | 有:1ヶ月 | |
GMO外貨 | 80歳以下 | 有:1ヶ月 | |
外為どっとコム | 80歳以下 | 有:90日 | |
SBI FXTRADE | 80歳未満 | 無 | |
ヒロセ通商 | 75歳以下 | 有:3ヶ月 | |
YJFX! | 80歳未満 | 有:1ヶ月 | |
サクソバンク証券 | 75歳未満 | 有 | |
au カブコム証券 | 80歳未満 | 有:無制限 |
※デモ取引に期限が設定されているところは、期限満了後にほぼ更新可能です。
※松井証券:デモ取引は無いが、1通貨単位(証拠金5円)から取引可能なので、超少額資金で実際の取引をデモ取引として利用可能。
※SBI FXTRADE:デモ取引は無いが、上記の松井証券の場合と同じ。75歳以上は電話による審査等が必要。
各社の年齢制限を見ると、80歳を超えるとほとんどのFX業者で口座開設ができなくなり、75歳以上でも不可というところが多くなります。
自分も高齢者なのでチョット寂しいですが、75歳や80歳になってからFXに挑戦というのは家族からも反対が多そうだし、年齢制限は妥当なのかもしれないですね。
FXのトレードに使用するパソコンについて
FXのトレードには複数画面があるパソコンが圧倒的に便利です。時間軸が異なる複数のチャートを表示できるからです。
今あるパソコンが1画面のデスクトップパソコンやノートパソコンであれば、例えば中古のモニターを買ってそのパソコンに接続し、少なくとも2画面にしましょう。
2画面あれば、例えば1分足、5分足、15分足、1時間足、4時間足など、5個のチャートを表示できます。
画面の増設は1画面だけなら非常に簡単です。やり方はネットで検索すればすぐに見つかります。例えばこちら ➡ デュアルディスプレイの設定方法【Windows 10/11】
あるいは、画面の増設が面倒なら、パソコンとスマートフォンでトレードしましょう。この場合、売買の操作はスマートフォンで行いチャートをパソコンに表示させます。
ただし、パソコンとスマートフォンで同時に同じ口座にアクセスできないので、チャート表示用にパソコンは他のFX会社とデモトレードの契約をします。
これで、スマートフォンとパソコンを使ったマルチ画面でのトレードが可能です。
私は長く株取引をしているので、このような多画面のパソコンを使っています。ただし、FXは、米ドル/円などの主要通貨ペアのみをトレードする場合が多いので、FXをするのにこんなたいそうなパソコンセットは不要です。
FXをする場合、実際に使っているのは右側下の2画面だけです。
上の写真は私が書いているパソコンの記事のものです。興味のある方はどうぞ。 → 43インチ4KTV使用 低コストのマルチモニターパソコンセット
FXと株取引との比較
FX | 日本株 | |
取引時間 | 平日24時間(日本の祝日も取引可能) | 平日9:00 – 11:30、12:30 – 15:00 |
レバレッジ | 最大25倍 | 最大3.3倍(信用取引の場合) |
FXと株取引の取引時間、レバレッジを比較しました。
FXの方が取引時間は断然長く、レバレッジは圧倒的に大きいですね。
取引時間が長いということは、有効な取引のチャンスと多く出会えるということです。
また、レバレッジが大きいとういうことは、少額資金で取引できるということです。半面、負けたときの損失も大きいということですが。
安定した通信環境は必須!
FXでも株取引でも同じですが、安定した通信環境は必須です。
通信環境が不安定であると、ここで利益確定だ!ここで損切だ!と思ってマウスを❝ポチ❞っとしても注文が通らない場合がります。
この場合、利益を取り逃したり、損失幅が広がったりと悲しくなります。
特に、1階に無線LANルーター、2階にパソコンを置いている場合など、通信環境が悪くなりがちです。早めに対策をしましょう。
参考記事 ➡ バッファロー無線LANルータ買い替えで無線LAN環境が激変
まとめ
この記事では、老後の資金が不足する高齢者に対して、高齢者に不向きな低賃金の肉体労働を回避し、FX(外国為替証拠金取引)に挑戦することを提案しました。
FXの勉強をしながら、デモトレードや超少額資金で実際のトレードをしてトレードの技術を習得する方法の提案です。
ギャンブルなトレードに走らず地道に努力すれば、高齢者でもFXで生活費を稼ぐことは可能だと考えます。
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